歌舞伎初心者向け! 「四月大歌舞伎(2017)・昼の部」オススメ度の星評価!


  好評の歌舞伎初心者向け、オススメ度の星評価表!!東京・歌舞伎座で公演中の「四月大歌舞伎」の初心者向けのオススメ度表です。夜の部に続き昼の部の報告です。★が多いほど必見です。満点は★★★★★。
公演会場での「盛り上がり度」、「眠っている人度」、「口コミ度」などを総合的に判断しました。
★:オススメ、☆:イマイチ

<昼の部>
★★★★★(1)醍醐の花見(11:00〜)
★★★☆☆(2)伊勢音頭恋寝刃(12:00〜)
★★★★☆(3)一谷嫩軍記 熊谷陣屋(2:20〜)




【総評】
・総合点★★★☆☆
ビギナーとしては、「歌舞伎名作ガイド」のような書籍で紹介されている有名な演目が二つもみられるので、お得感が大きい公演といえるでしょう。しかし、だからといって面白いかというと…。長くて難解な演目も含まれているので、きちんと予習をして臨むことが必要です。

<4月8日の昼の部の観劇結果です>
★★★★★(1)醍醐の花見(だいごのはなみ)
 まさに桜が満開の時期にぴったりの演目。歌舞伎座周辺には桜がありませんので、歌舞伎座でお花見気分が味わえました。鴈治郎の豊臣秀吉は、貫禄があり安心できました。もちろん、扇雀の政所、壱太郎の淀殿もとても安定していましたよ。右近、右團次も。そして、松也演じる秀次の登場でストーリーがしまった印象です。全体的にみると、ビギナーとしてはもう少し踊りを長く見たい印象でした。夜の部の猿之助の踊りがたっぷり鑑賞できましたので、それに比べると、ちょっと物足りない感じ。いずれにせよ、外国の方にも安心してお勧めできる演目と言えます。

★★★☆☆(2)伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
 いや、すごい話だ。すごい演目だった。約2時間という長い演目ですが、前半と後半でまったくテイストが変わるので、飽きずに楽しめました。しかし、人間関係が複雑なので予習は必須です。冒頭の奴林平と丈四郎、大蔵の関係、妖刀下坂とその折紙(鑑定書)がなにかを事前に調べておくことをお勧めします。前半のコミカルな演劇は、ドリフを思い出しました。隼人の走り方がもう面白くて面白くて。橘太郎も最高でした。そうして後半。美しい伊勢音頭の場面から人斬りの場面への転換で息をのみました。染五郎の貢も、妖刀に操られている感があふれていました。ビギナーとしては、だんまりも観ることができますのでぜひ見たほうがよいと思いますが、長く忍耐を要するので星みっつ。
<人間関係図で予習をどうぞ>

★★★★☆(3)一谷嫩軍記 熊谷陣屋(いちのたにふたばぐんき くまがいじんや)
 ビギナーとしては必見の演目です。歌舞伎の要素がふんだんに盛り込まれています。親子の情愛、武士の師弟愛など。「首実検」という歌舞伎には欠かせない要素も含まれていますし、いろいろな「みえ」を見ることもできます。鎧櫃(よろいびつ)という、現代日本人にはなじみのない道具もでてきますし。言い換えると、これらの要素が多いためにビギナーにはとっつきずらい演目かもしれません。特に後半の弥陀六がでてくるあたりから、なんだかよくわからなくなるかもしれません。やはり、予習はしておきましょう。相模と藤の方の関係がわからないと、冒頭から「?」となり焦ってしまうと思います。
<人間関係図で予習をどうぞ>

以上

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