「壽初春大歌舞伎(2023)」(第二部)壽恵方曽我/人間万事金世中」初心者向けオススメ度の星評価!

 好評の歌舞伎初心者向け、オススメ度の星評価表!!現在東京・歌舞伎座で公演されている「壽初春大歌舞伎」(第二部)の初心者向けのオススメ度表です。★が多いほど必見です。満点は★★★★★。公演会場での「盛り上がり度」、「眠っている人度」、「口コミ度」などを総合的に判断しました。★:オススメ、☆:イマイチ

<第二部>
(1)★★★★☆壽恵方曽我(2:15-2:47)
(2)★★★☆☆人間万事金世中(3:12-4:37)

【総評】
・総合点★★★☆☆
 壽初春大歌舞伎は、第一部、第二部ともに正月らしい演目がそろっています。それぞれの演目の構成が似ている感もありますが、正月気分を楽しめる歌舞伎演目となっています。第二部の最初の演目はいわゆる「曽我物(そがもの)」で、正月気分が十分に味わえます。二幕目は、昨年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の北条時政役ですっかり人気役者となった板東彌十郎が主演の世話物で、シンプルなストーリーで初心者も楽しめると思います。ただ、いわゆる荒事のような派手なメイク、派手に見得を切る場面などはあまりありませんので、少し物足りないかもしれませんが、初心者も安心して見られます。初心者が見ても楽しめるか、観るべきか、という視点から及第点の三つ星としました。

【演目ごとの講評】
<初日2日の観劇記録です>
(1)★★★★☆壽恵方曽我(2:15-2:47)
正月の江戸歌舞伎の定番となっている「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん、通称たいめん)」をベースとして、松岡亮が脚本を担当した古典歌舞伎です。いろいろなタイプの役者が舞台上に勢揃いしますので、見ているだけで楽しい演目です。ストーリーも複雑ではありません。曽我五郎を松本幸四郎、曽我十郎を市川猿之助が演じ、ほか、白鸚、雀右衛門、歌六、鴈治郎、染五郎が出演しています。
この演目、およそ20分のどの演目で、とくにみどころというものはありません。全部がみどころです。舞台上の華やかな面々を見て楽しむのがみどころでしょうか。五つ頭(いつつがしら)の伴奏とともに荒事の見得を切るところが見どころとも言えます。ビギナーとしては、壽曽我対面がすべての基本となりますので、四つ星としました。朝比奈の力紙(ちからがみ)や、猿隈など、こっけいな面も楽しめます。

(2)★★★☆☆人間万事金世中(3:12-4:37)
河竹黙阿弥の作品で、彌十郎主演のとてもわかりやすいお芝居です。世話物ですので普通のお芝居とも言えます。ビギナーでも気軽に楽しめます。
主演の彌十郎は、はまり役と言えるでしょう。大きな体格、大きな声が悪者にぴったりとはまっています。頭頂部分がはげているカツラも、よい味をだしています。黙阿弥作品ですが、七五調もあまりきにならないことでしょう。ビギナーとしては、河竹黙阿弥の一作品として見ておいてそんはないと思います。そのため、標準の三つ星としました。

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