文楽初心者向け! 「2月文楽公演(2017年)」オススメ度の星評価!


 好評の「歌舞伎初心者向け、オススメ度星評価!」にならって、文楽初心者向けのオススメ度の星評価です。現在、東京・国立劇場小劇場で公演中の2月文楽公演「近松名作集」の初心者向けのオススメ度表です。といっても、本日20日が千秋楽…。次回以降のご参考にしてください。★が多いほど必見です。満点は★★★★★。
公演会場での「盛り上がり度」、「眠っている人度」、「口コミ度」などを総合的に判断しました。
★:オススメ、☆:イマイチ

<第一部>
★★★☆☆ 平家女護島(へいけにょごのしま)(11:00〜)

<第二部>
★★★★★ 曽根崎心中(そねざきしんじゅう)(14:30〜)

<第二部>
★★★★★ 冥途の飛脚(めいどのひきゃく)(17:00〜)

【総評】
(あらすじはこちらをご覧ください。)
・総合点★★★★☆
 満点でももちろんよいのですが、今回は暗い話ばかりだったので四つ星。ハッピーエンドのあかるい話や踊りもの(三番叟)などが見たかったのですが、近松名作集ですからしょうがないですよね。熱演ぶりが伝わってくる公演をありがとうございました。

・前回12月文楽公演「義経千本桜」を昼夜通しで約12時間鑑賞したビギナーの私からすると、今回はかなり余裕をもって鑑賞できました。といいますか、前回はものすごい達成感がありましたから。今回は3部制でしたが、もう一つぐらい短めのがあれば見たかった。近松モノをよく知らないで言っていますが。近松の異色ものなどがあれば。

・「平家女護島」はその名の通り平家モノ。平清盛の悪者ぶりが際立っていましたね。船がでてきたり、海になったりと、動きのある舞台を楽しめました。最初の「六波羅の段」でいきなりあずまやが自害して生首がコロコロ転がるのにはたまげました。最後に島に一人残された俊寛が岩に上るシーンは、その岩が舞台正面に動いてでてきたので、こちらがハラハラしました。ビギナー的に関心したのは、海で溺れるシーン。よく見ると、人形遣いさんが全身を使って人形を上下に動かしているのに感動しました。ほんとうに海の中で浮き沈みしているように見えたのです。ご苦労様でした。




・「曽根崎心中」は安心して鑑賞できました。吉田玉男さんの徳兵衛、縁の下にもぐっていただいておりましたね。今回のエンディング、よかったと思います。確か、前回5月の曽根崎心中は、最後にグサッというシーンがあったような気がしたのですが(違ってたらすみません)、グサッとかスパッとかいうのではなく、なんとなくそうなるんだね、というのを匂わせて幕となるのが、ビギナーの私は好きです。しかし、やっぱり九平次は許せないですね。

・最後の第三部の「冥途の飛脚」。今回はこれが一番よかったのでは、とビギナーの私は思いました。曽根崎心中と内容は似ているのですが、より洗練させた印象。九平次のような悪者がでてこないのですが、その一方で八衛右門の友情に感動しました。イヤホンガイドがそのあたりうまく説明してくれていました。それにしてもタイトルがものすごい。一度聞いたら忘れないタイトルですよね。ちなみに英語のタイトルは「The Courier from Hell」でした。

長くなりました。

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