
歌舞伎をイヤホンガイド付きで鑑賞していると、よく「さあ、ここからが有名なせりふです」とささやかれます。でも、ビギナーの私はすぐに忘れてしまうことが多い…。
そこで、ビギナーの私が愛読しているのが、新潮新書の「知らざあ言ってきかせやしょう(赤坂治績著)」です。歌舞伎に登場する有名なセリフを聞き逃したくない方、より深くこのセリフを知りたいという方へもオススメします。
古典の名作などでよく「この部分が有名な一文です」といわれる部分がありますが、その歌舞伎版のまとめ、とも言えます。「幸福な家庭はすべてよく似たものであるが、不幸な家庭は皆それぞれに不幸である(アンナ・カレニーナ)」もそうですが、覚えているといろいろと重宝するような気がします。
「近松門左衛門」「鶴屋南北」「河竹黙阿弥」などと作家別に分かれているので、それぞれの作家の特徴をつかむこともできると思います。また、セリフのほかにその作品の説明も詳細に記されていますので、とても重宝します。筋書きの副読本にもなるでしょう。ビギナーの私はカバンの中に常に入れて、電車の中で予習しております。日々是予習。
さて、ビギナーの私が一番好きなセリフは「花魁(おいらん)、ちっと、そでなかろうぜ」です。作家と演目は…本を手にとってお確かめください。
知らざあ言って聞かせやしょう: 心に響く歌舞伎の名せりふ (新潮新書 24)
仏果を得ず (双葉文庫) 文庫
海老蔵を見る、歌舞伎を見る 単行本
歌舞伎 家と血と藝 (講談社現代新書 2221)
玉三郎 勘三郎 海老蔵 平成歌舞伎三十年史 (文春新書 1234)
知らざあ言って聞かせやしょう: 心に響く歌舞伎の名せりふ (新潮新書 24)