歌舞伎座 幕見席(当日券)のおすすめと買い方

東京の歌舞伎座には「幕見席」というチケットをあるのをご存じでしょうか?
「ちょっと歌舞伎を観てみたいけど長時間観るほとでは…」
「この演目が有名らしいのでそこの歌舞伎だけを『下見』したい」
「あの気になる俳優さん、実は歌舞伎役者だった!だったらその人の出る歌舞伎だけ観てみたい」

最初から歌舞伎をずっと観るのはかなりハードルが高いでしょう。チケットも高い。3等席Bの4000円(3000円のときも)から桟敷席は2万円(2万1000円のときも)もしますし。そんな初心者のあなたに、初心者の私は「幕見席」をおすすめします。

■幕見席とはなに?

「幕見席」とは、「一芝居チケット」(英語ではSingle act ticket)。通常の歌舞伎だと、昼の部は1~6つの芝居/舞踊から成り立っています。それをバラバラに売っているチケットになります。

たとえば、2016年12月の歌舞伎座の幕見席を見てみましょう。

  • 第一部 (1)あらしのよるに 発端・序幕
    あらしのよるに 二幕目
    (2)あらしのよるに 三幕目
  • 第二部 (3)吹雪峠
    (4)寺子屋(菅原伝授手習鑑)
  • 第三部 (5)二人椀久
    (6)京鹿の子娘五人道成寺

通常の歌舞伎座公演は「昼の部」「夜の部」の二部構成ですが、12月は「3部構成」になっています。この月は、第一部、第二部、第三部がそれぞれセットでチケットを売っていますが、幕見席はこれをさらにバラバラにして、(1)から(6)のうち好きなところだけを観ることができるチケットなのです。

値段も1000円から2000円。短い舞踊のときは800円という幕見チケットもあります。上記の例ですと「寺子屋」は歌舞伎の代表的な演目&ちょっと長い芝居なので2000円となっていますが、2000円で下見するのは全然オッケーだと思います。

■幕見席チケットの買い方
では、さっそく幕見席のチケットを買ってみましょう。あれ?ネットで買おうとしても歌舞伎美人サイトにはない…。
はい。ありません。残念ながら幕見席は現地で当日のみ売っている「当日券」なのです。そのうえ、発売開始まで並んでないと買うことのできないというしばりもあります。代表者に並んでもらって買うということもできないのです。松竹さん、人数をしっかり把握したいんでしょうね。察するにいろいろとトラブルもあって現在の形式になったのでしょう。

そのために、発売時間に合わせて、前もって並んで買う必要があるのです。

■発売時間のどのくらい前から並んだほうがよい?
しかし、幕見席のチケットは当日券ですから売り切れがあります。幕見席は座席のほかに立ち見席も用意されていますので、座席がなくなると立ち見席で観ることになります。長いお芝居は座って観たいですよね。そのためどうしても座って、確実に観たいときには、発売時間よりも早く並ぶことが必須となります。
では、発売開始時間のどのくらい前から並ぶとよいでしょうか?
初心者のわたしは、
(●絶必)絶対に座って観たい芝居のときは、発売開始前の2時間前には並ぶ
(●立見OK)立ち見でもよいけど観たいときは、発売開始前の1時間前には並ぶ
(●運次第)観られたらラッキー、観られなかったらまた次回、という程度のときには30分前から並ぶ
というランク付けをして並んでいます。

具体的な例をあげましょう。2016年夏の新作歌舞伎「東海道中膝栗毛」は大人気で全種別のチケットはすぐに完売。わたしもチケットが買えずに、幕見席に挑戦せざるを得ませんでした。なにしろギャグ満載でドリフの全員集合よりもすごい内容の芝居という触れ込みだったからです。

並ぼうとおもった前日、下見で歌舞伎座を訪れました。歌舞伎座横の幕見席のところにいた松竹の方に「どのくらい前に並ぶと入れますか?」すると「その日によりますので確実なことは言えません。でも本日(土曜日)は1時間前には売り切れました」とのこと。

恐るべし人気演目の幕見席…。戦慄を覚え、手がわなわな震えたのは言うまでもありません。

そうして満を持して当日は2時間前にならんだところ、それでも前から10番目でしたが座って観劇することができました。参考にしてください。

■どこに並ぶの?
歌舞伎座の正面入り口の左に幕見席用の並ぶ場所があります。上には「幕見席」という看板もありますのでそこを目指しましょう。松竹の方が待機しておりますので、その方に「幕見です」と一声かけると、やさしく案内してくれます。

早く並ぶと、赤い布がかけられたすてきな木製ベンチの上で、ゆうゆうと待つことができます。その長いすは限られているので(30人くらい?)、ちょっと出遅れると立って待つことになります。外国の方は不良座りで待ってる方もいますけどね。

■順番に番号のかいたチケットを購入
発売時間になると、幕見席チケット専用の窓口で買うことができます。現金のみの対応です。このとき、あとの幕見チケットを買いたいときは、まとめて買うことができます。しかし、「部」をまたいでのまとめ買いはできません。たとえば、上記の例ですと一部の(1)の幕見席チケットを買うときに(2)も同時に買えますが、二部(3)以降の幕見席のチケットは買えません。また並ばないとなりません。ですので、幕見席で当日全芝居を制覇!ということは不可能となります。

■集合時間に4階へ行く
幕見チケットを購入したなら「何時までに4階の幕見フロアに来てください」と案内されますので、その時間までようやく並ぶことから解放され、自由の身とになります。
ただし、朝一番の幕から見るときは注意が必要です。朝一番で並んでいると、幕見のチケットを購入すると、そのまま4階への行くことになりますので、お弁当などを買うことができません。そのため、朝一番からならぶときは、弁当など必要な買い物は済ませてから並ぶようにしましょう。

■4階では番号順に整列して準備
決められた時間に4階に行くと、女性の係員さんが丁寧に案内してくれて、番号順に入場を待つ列に組み込まれ、そこでちょっと待つことになります。10分ぐらいででしょうか。

そうして入場が開始されると、プチ戦争状態。

■入場したらすぐに席の確保を!
幕見席は自由席なので、早くいってよい席をとる必要があるためです。入場してすぐに席を確保してください。多くの人は筋書き(パンフレット)や上着、荷物などを置いて確保します。なかには公演チラシで確保していた人もいましたが、風でとばされないか…とこちらがやきもきしましたよ。
でも、このあたりの動きについては、係の人が親切に、耳にたこができるほど繰り返しアナウンスしてくれるので、安心して聞き耳をたてて従うようにしましょう。

■幕見席のお勧めの席は?
初心者のわたしのおすすめ幕見席は2列目です。幕見の座席は2列しかないのですが、1列目はどうしても手すりが視界に入り、気になりますね。そのため、わたしはいつも2列目の座席を確保します。
さらに、2列目の通路すぐ横の席がとれるとベストです。幸せな気分になります。なぜなら、幕見席はよくを事情しらない外国の方の利用が多く、芝居開始前までに何度も座席を立ってちょっと疲れたことがあるためです。トイレに行きたくなっても全然オッケーなんですけど、狭い座席で何度も席をたつとのんびりと筋書きを読めないし…。
そのため、初心者のわたしは2列目通路すぐ横の席をとると、すぐにロビーにでて、そこで筋書き(パンフレット)で予習をしております。そんなひとを見かけたらこのわたしですからよろしく!

開演5分前のブザーが鳴ったら、会場へ戻ります。
さあ、幕見席でゆったりと歌舞伎を鑑賞ください!

■幕見席に並ぶときの準備
さて、このように幕見席はとにかく待ちます。そのため、下記のものを用意するとよいでしょう。

◎本や筋書きなど時間をつぶすもの
幕見で並んでいるときぐらい、スマホをやめて筋書きをじっくり読んで予習してはいかがでしょうか。あるいは、歌舞伎手帳で出演者をもう一度確認しておくとかね。

◎弁当や飲み物
先にも書きましたが、朝一番で並ぶと弁当や飲み物をあとから買いに行くことはでません。幕見席の廊下には飲み物の自動販売機はありますが、冬は暖かいものなどを事前に買っておくことをおすすめします。

◎夏は扇子/うちわなど
真夏に並ぶのはまさに苦行。しかし、夏の幕見席並びの場所には「ミスト発射装置つき巨大扇風機」が用意されております、その扇風機近くに並べる場合はラッキーです。しかし、効果があるのは限定的。そのため、自分で暑さ対策グッズを用意することをおすすめします。

◎折りたたみ可能なコンパクトなイス
運悪く立ち並びになったときに備え、コンパクトな折りたたみイスを持って行くことをおすすめします。夏フェスにもっていくような大きな物は置く場所がない(といいますが、周りに多大な迷惑をかけることになる。見たことはありませんが)ので、コンパクトなイスです。地べたに座るよりも格段に快適なはずです。

◎雨の日や冬は防寒対策をしっかりと
一度台風が近づいた日に並んだことがありますが、決死の思いでした。屋根はありますが、横はないですから、強風がふくと雨が吹き込んできます。冬は、ホッカイロなどは必須です。

◎夏は防虫グッツも
夏に並んだときに蚊に刺されたことがあります…。持っておくと便利でしょう。

■それでは、幕見席の並ぶ席でお会いしましょう!

幕見の情報は松竹の歌舞伎の公式サイト「歌舞伎美人」で確認できます。公演情報にありますので、調べてみてください。

▼松竹・一幕見席について
http://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/makumi/index.php

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