歌舞伎初心者ミシュラン! 「猿若祭二月大歌舞伎」オススメ度表


好評の歌舞伎初心者ミシュラン!現在、東京・歌舞伎座で公演中の「猿若祭二月大歌舞伎」の初心者向けのオススメ度表です。★が多いほど必見です。満点は★★★★★。
公演会場での「盛り上がり度」、「眠っている人度」、「口コミ度」などを総合的に判断しました。
★:オススメ、☆:イマイチ

<昼の部>
★★★★★ (1)猿若江戸の初櫓 (11:00〜)
★★★☆☆ (2)大商蛭子島 (11:50〜)
★★★☆☆ (3)四千両小判梅葉 (1:36〜)
★★★★☆ (4)扇獅子 (3:36〜)

<夜の部>
★★★★☆ (4)門出二人桃太郎 (4:30〜)
★★★☆☆ (5)絵本太功記 (5:33〜)
★★★★☆ (6)梅ごよみ (7:16〜)




【総評】
・総合点★★★★☆
 一つ★が足りないのは、歌舞伎らしい荒事(歌舞伎っぽいすごいメイク)の超派手な場面がないためですが、バランス良く楽しめる二月大歌舞伎でした。

・今月は夜の部第1幕「門出二人桃太郎(かどんでふたりももたろう)」が超人気ですね!二人の歌舞伎界のサラブレッドのデビューですから。ただ欲を言うと「桃太郎」ではなく違った脚本でのお披露目を見たかった。歌舞伎の伝統的な要素を取り入れたものとか。しかし、菊之助のキジ、松緑のサル、染五郎のイヌというのは贅沢な配役です。それぞれがその動物になりきっているのにプロ魂を感じられてちょっと感動しました。でも一番よかったのは、実は赤鬼役の坂東亀蔵。ピコ太郎が赤鬼を演じているとしか思えませんでした・・・。

・猿若江戸の初櫓(さるわかえどのはつやぐら)は、イヤホンガイドで猿若の意味がよくわかりました。楽しそうな滑稽な踊りは見ているだけで楽しくなりました。

・大商蛭子島(おおあきないひるがこじま)は源平合戦もの。松緑の役が女たらしの頼朝、という役がしっくりこなかった。普段着はヒップホップですが、誠実なイメージですからね、松緑さんは。最後に決闘せずにまたどこかで、という結末がいかにも歌舞伎らしくて平和になりました。

・四千両小判梅葉 (しせんりょうこばんのうめのは)は、河竹黙阿弥もの。七五調のセリフが心地よく、黙阿弥の芝居を知るにはよい演目です。しかし一番驚いたのは、牢獄の場面。舞台に囚人がたくさん(40人ほど?)並ぶのは圧巻でした。江戸の牢獄の実態を垣間見るとは思いませんでした。しかし、菊五郎だからこそ、うまくまとまったのでしょうね。白浪ものとしては、異色なのかもしれません。

・扇獅子は、美しい二人の舞踊。10分で終わるのはもったいない!もう少し長くみたかった。

・絵本太功記は、芝翫がかっこよかった。額の傷が。緑色のヒモがアクセントとして映えていました。芝居の内容は暗いんですが、名作ですから。ビギナーとしては必見の演目です。

・梅ごよみは、船と川の情景が美しい。舞台一面を川にしてしまう大道具さん、あっぱれ!内容もわかりやすかったです。
長くなりました。

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